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鏡幻屋・灯の戯言日記

ここは、灯友星の日々の小言+SSを綴った日記帳です。何かの感想やらサイトと作品の裏話やらを書いてます。拍手レスやらお礼もこっちです。 基本、更新日周辺でしか書かないと思います。

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土曜日に家帰ったら届いてました。狂喜乱舞して早速読むこと…多分1時間。期待通り垂涎ものでした(ォィ
えー、ネタばれもマズイかなと思うんで、感想はちょこっとだけ。
何というか、あらすじとしては后君の悪夢な毎日の内の1日、でした。
見所はやっぱり今回も、言ちゃんの過激なブラコン発言かな?そして、晴明さまの過激なスキンシップっ。ちょ、なんですかアレ?!意味深発言多いし、あれ的な要求とか触れてる回数とか、どんだけ主を愛してるんですかむしろゴチソウサマです!!みたいな感じでした。ふぅ……ちょっと落ち着きました;
そして何といっても、実は破と華が…あれ、そんな仲?!とか(笑)華の大学生活が垣間見れましたけど、まさか后君並に悲惨だと思ってなかったです。嫌だなぁ、あんな研究室。部屋がとか先生がとかじゃなくて、周りが;
とりあえず、読み終えた後は何か色々補給された感じでした(ォィ 個人的には、もうちょっと晴明さまと后君との絡みが多くてもいいような気も。もちろん個人的願望としてですよ?私のイチオシは晴后なんで。次回作も楽しみにしてます!

さて、たまにはSS書こうかな。さっきふと思い浮かんだやつで、ちょっと長いんで前編です。
モノクロで、劉黒&昶の双子物。やっぱり焔昶で、昶さんが妹なんですけど、何かこう猫被りな劉黒さんが思い浮かんだもんで;場面的には3巻最後の例のシーンです。
しっかし、最近モノクロばっかだなぁ。


☆突発SS・ツインズ前編

双子として生まれた自分たちは、驚くほどよく似ていた。実親ですら間違えるほど、本当に瓜二つだった。
それもそのはず。自分たちは、魂を半分に分けあっていたのだから。
違いがあるとすれば、性別のみ。あと、性格もだろうか。…にとってはじめてできた妹は、どこか猫のようにきまぐれだった。
とても、可愛い妹。…の後ばかりついて回り、片時も離れることはなかった。まるで、知らずとも彼が己の半身だとわかっているかのように。劉黒もそれがわかっており、片時も彼女から離れることはなかった。両親が仲が良すぎて困るなと苦笑したことを覚えている。
だが、妹は…の前から消えた。
ある日、…が目を離した隙に誘拐事件に会い、必死の捜索の結果、彼女は見つかった。
噎せ返るような血の海に立つ、『闇』に抱かれるようにして。
そして『闇』が、彼女を連れ去ったのだ。
…は静かに、頼む、と言った。力のない彼女に、この世界は危険だ、と感じて。悔しさに唇を噛み締め、涙をこらえて。
そして、双子であった事実を、完全にこの世から消して、…は生きた。
自分が得た新たな名前を捨て、妹の名で。


もっと先になると思われた再会の時は、突然訪れた。
いや、前触れはあったのだ。彼女が自分を見つけてしまった以上、彼に知れるのもそう遠くはないとどこかで感じてはいた。
驚くことがあるとすれば、属性反転が予想以上に大きいことだけだろう。
――《あの時》ですら、彼はこれほどまで強大な変換を伴って現れなかったのだから。
急に何倍にも増した重圧感に、耐えかねた世界が震え出す。
「な、なにが起こったの?!」
「『属性反転』。いつものアレですよ」
平然と…いや、少しだけ焦りを見せて、白銀は答えた。昶が横目で見ると、綾も白銀も、息をするのも辛いほどの閉塞感に苦しそうにしていた。
「今までとは、随分規模の違う反転だな」
「…えぇ。シンがこちらに侵入したんですよ。それも、桁違いの力を持ったやつがね」
「それって、前に会った通り魔やルルってやつよりもってこと?」
綾が不安気に瞳を揺らしながら、驚きの声を上げた。
どこか赤黒く染まった空を見上げる。これほどの属性反転を引き起こす人物は、今現在ではたった1人だ。白銀はもちろん、昶にもその心当たりがあった。
「……思ったより、早かったな」
傍らで静かに呟いた昶に、白銀の視線が注がれる。昶の顔に白銀達のような焦りは一切見えない。ふと、白銀は先程から気になっていたことを訊いてみた。
「……そういえば、昶クンは何ともないんですか?」
「あ?なにが?」
「イエ、胸が苦しいとか体が重いとか感じませんか?」
この状態の中で1人、けろっとした顔の昶は首を傾げてみせた。
「全然平気だけど」
「アンタおかしいわよ!こんだけ、メチャクチャ気分悪いってのに!!」
「耳痛ぇ。そー言われてもなぁ」
綾の大声を耳を塞いでやり過ごした昶は、困った顔をしてみせた。フリだけでもしてみせればよかったのだろうが、何も感じないのだから仕方がない。それどころか、むしろ気分は高揚していた。なにしろ、《あの時》よりずっとこの瞬間を待ち侘びていたのだから。
空気の割れる気配。どこかで扉が開く音がした。
「出るには早い役者が、来たみたいですね」
白銀の顔に浮かぶのは、焦りと怒り。これだけはっきりと顔に出るのはめずらしい。まぁ、相手が仲の悪い彼では仕方ないか、とも昶は思わなくもない。
「久しいな、白銀」
その場の誰のものでもない、威厳に満ちた低い声が彼らの頭上から降り注がれた。
見上げた先―――空中に浮かんでいるのは、着物の美女を従わせ、闇色の衣に身を包んだ1人の男。
鮮血のような緋色の長い髪を風に遊ばせ、見下ろすアンティークゴールドの冷たい瞳は捕食者そのもの。
かつては白銀と共に、今は独りで影の世界を支配する、血に濡れた王『焔緋』。
「息災であったか?余が一度殺した者に《また》会えるとは、思わなかったぞ」
「………」
「あぁ、愚問であった。そう睨むな」
鋭く睨む白銀に対し、焔緋はくつりと余裕の表情で嗤う。
しかし彼が脇に抱えているモノを見て、顔色を変えざるを得なかった。
「賢吾?!」
「ほぅ…これは、そなたらの友人だったか」
綾の叫びに、けれど昶にちらと向けた楽しげな視線に、視線を受けた当の本人は顔色一つ変えずきっぱり首を振った。
「一応。っていうか下僕?」
「あ、昶ぁっ、アンタねぇ!!」
「昶クン…それはさすがに言い過ぎでは?」
綾と白銀から咎められたが、昶は別に、とそっけなく言い返すだけ。焔緋は彼を見て、ますます面白いと目を細めた。
「だが、知り合いであることに変わりはないのだろう?挨拶代わりの手みやげだ。受け取るがいい」
脇に抱えていた賢吾が、静かに手放される。
普通の人間なら落とされれば無事で済まない高さから降りたのに、賢吾は傷一つなく見事に着地してみせた。
人間離れした運動能力に、白銀も賢吾が何をされたのかすぐわかった。
「少しばかりコクチを入れてみた。さすがは、と言うべきか。中々厳重に隠したものだな」
おかげで難儀したと言う彼は、持て余すように手を空中で遊ばせ、何匹かコクチを呼び寄せる。
だが、先程から殺気を飛ばしてくる賢吾へと歩みを進めた。すかさず白銀から制止がかかる。
「昶クンっ。賢吾君は…」
「知らね。っつか、どうでもいいし」
「「えぇ?!」」
そう吐き捨てた昶はそのまま突進してくる賢吾を最低限の動きで避けると、迷わず焔緋へと歩く。そしてあと数歩のところで、止まった。
「仮にも友人に、その言い草はどうかと思うぞ」
「放っとけ。今はどうでもいいことだ」
「しかし、そやつはそう思ってないようだが」
後ろを指差す焔緋につられ振り向くと、賢吾が襲いかかる一歩手前だった。
「…ちっ。邪魔な」
影化を解除して昶はシンになると、賢吾の拳を避けてその勢いで彼を投げ飛ばした。
「随分と、あれはガラが悪くなったようだな」
「まったく。アナタのせいで濃くなった闇の影響ですかね」
面白がる焔緋の前に、思いもしない冗談で応じた白銀が対峙する。
「そなたは、逆に口の悪さが治ったようだな」
「えぇ、おかげさまで。アナタもどうです?何なら、ワタシがこちらに落としてさしあげましょうか?」
緊迫した空気の中、白銀は嫌味たっぷりに告げてやる。持っていた杖が、彼の一振りで細身の剣へと姿を変える。
しばしあって、焔緋はそれを一蹴し、嗤い飛ばした。
「そういう台詞は、余に一瞬でも触れてから言うことだな」
「……餓鬼がっ」
白銀、待てっ、という昶の焦る声が聞こえる。だが、白銀はそれを無視し、跳躍して焔緋へと迫ると、彼に向かって剣を振り下ろした。
――が、それは届かなかった。
キン、と硬質な音を立てて、剣が止まる。止めたのは、白銀でもなく、焔緋でもない。新たな第三者だ。
しかし、それを見た白銀は驚きのあまり、動きどころか息さえも止まりそうになった。

賢吾の相手をしながら、ふと昶の目に焔緋へと剣を向ける白銀の姿が映った。
「白銀、待てっ」
制止の声をあげるが、聞こえていないのか(間違いなく無視だろうとは思う)彼は相手へ攻撃しようとしている。
それを止めに行こうとした昶だが、コクチに寄生されたままの賢吾が前に立ちはだかって、行くに行けない。
「ちっ、いい加減邪魔だ」
言い終えた瞬間、一瞬にして賢吾との間合いを詰めた。
「……?!」
「殴って、追い出せばいいんだな」
スピードに乗った渾身の一撃が、賢吾の鳩尾に容赦なくめり込む。みしり、と嫌な音が立ったのを耳にしながらも、足を軸に回転をかけ、彼の体を綾の方向へと吹っ飛ばした。
彼女の前に飛んだ賢吾は、ぴくりとも動かない。その体から、コクチ達が慌てて抜け出ていく。
「い、一撃で…って、今の音、賢吾死んだんじゃっ」
「死んでねーよ。ま、オレに殺されるなら本望だろうがな」
襲い掛かってくるコクチを、昶が瞬時に出現させた刃で切り消滅させる。
ガラスのように透き通った刀身だが、先日折れて使えなくなったナイフでなく、大ぶりで鋭いハンティングナイフに似た型の刃物。
「昶、それ…」
「この間の折れた刃じゃ戦えないって言ったのはお前だろ」
賢吾を脇に避けながら言う綾に、昶はそっけなく返す。そして、完全に動きを止めた白銀に視線を向けた。
綾もそれにつられて、彼らに視線を向ける。
新たに現れたのは、どうやら少女のようだった。詰襟風でミニスカートの、簡素な黒いワンピースをまとい、その上からところどころに銀糸の刺繍をほどこしたコートを羽織っている。
白銀の剣を受け止めたのは、その少女が持つ大振りの鎌だった。少女が持つには重いだろうそれは、頭上で銀色の刃に三日月の光を湛えている。
しかし、白銀が驚いている理由は、少女自身にあった。
先程の斬撃の衝撃で、少女の目深に被っていたフードが後ろに追いやられ、少女の顔があらわになった。
セピア色に近い、色素の薄い長髪。底の見えない、アースブルーの瞳。
だが、驚くべきはその顔の造りにあった。

「え……あ、きら、が2人…?!」

綾の驚愕した声が、校庭に響き渡った。



……えぇっと、疲れたんで、後編は次に回ります;

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    一番好きな時間は、小春日和にふかふかの布団の上で、大量の本とぬいぐるみたちに囲まれ、ゆっくりお昼寝してる間。とにかくまったりな性格。
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