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鏡幻屋・灯の戯言日記

ここは、灯友星の日々の小言+SSを綴った日記帳です。何かの感想やらサイトと作品の裏話やらを書いてます。拍手レスやらお礼もこっちです。 基本、更新日周辺でしか書かないと思います。

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昨日からパソコンにつないでるヘッドホンの調子がおかしいです。左耳の線、中で断線したんかな…?
せっかくのTMの曲も、おかげでブツ、ブツ、って切れてしまって、微妙な気分です(;―△―)

とまぁ、それはさておき。
BASARAネタがまとまりかけてきたんで、ここらで一つSSをあげてみようかと。

*注意*
・CPとしては一応、幸ちゃん総受傾向な政幸です。
・ら△ま1/2なネタで、ゆっきーがそんな立場にいてます(ォィ
・ついでに言うと、連作です。1回にまとめるには長くなりそうだったんで…。

あと、もうひとつ。今回は、筆頭すらいません。はっきり言って、武田陣営+慶ちゃんだけです。
筆頭のご登場はあと2回ほど先ですね。こちらは筆が乗る限り、早めのあぷを目指しますっ。

それでもよろしければ、どうぞっ☆



☆突発SS(バサラで1/2・その1)

パシャン、と液体がかかった直後。
「ぎゃぁぁぁーーっ!!」
「…っちょ、アンタ、ウチの旦那に何してくれちゃったのさっ?!」
1人の人間の悲鳴と1人の少年の怒鳴り声が、辺りに響き渡った。


何度目かになる上杉軍との戦を目前に控え、武田の陣営では当主である信玄と、彼の信たる部下である真田幸村が対峙していた。
「よいか、幸村よ」
「はっ。お館様」
灯の芯がじり、と音を立てる中、信玄が話をし始めた。
「今度の上杉との戦いも、熾烈になることは必至じゃ」
「はい。謙信公はお館様の好敵手なればこそ、某も常以上に力を尽くす所存でございます」
「じゃが、この機を竜が逃してくれるわけがないのも、事実。お前に頼めるかの?」
「お任せ下されっ。お館様と謙信公の勝負のため、この幸村、全身全霊をもって伊達の横槍を防いでみせましょうぞ!」
幸村もまた好敵手との戦いに目を輝かせて、信玄の命に意気揚々と頷いた。
これに気を良くした信玄は1つ頷き返すと、声を張り上げて語り続けた。
「よいか、幸村!」
「はっ。お館様!」
「この戦い、存分に力を奮うが良い」
「はいっ」
「だが決して、水辺に近付くでないぞ!!」
どこか的外れな主の忠告に、幸村は思わず返事を忘れて唖然としてしまった。
仕方なく彼の隣に控えていた佐助が、おずおずと口を挟む。
「…あのぉ、大将。川を挟んで戦うのに、水辺に近寄るなって無理なんじゃ…」
「そこは気合いで避けよ!」
「え、気合いの問題?!」
佐助の突っ込み返しに、我に返った幸村が理由を信玄に尋ねた。
「しっ、しかしお館様!何故、水に近寄るなとおっしゃられるので?」
困惑も露にする幸村に、今度は信玄と佐助が固まる番だった。
「…旦那ぁ、もう忘れたの?」
「何をだ?」
首を傾げる幸村に、呆れた佐助はどこからともなく竹筒を取りだすと、ゴメンね、と幸村の頭の上で逆さまにした。
次の瞬間、水が彼を襲い、あっという間に幸村はびしょ濡れになってしまった。
「…っぅ、佐助、何をするのだ!」
途端に来た抗議の声は、この場ではありえない、甲高い少女のそれだった。
だが、誰1人としてそのことを怪しむ人間はいなかった。
「ゴメンってば。はい、コレ羽織って。お湯は今頼んでるから」
「うむ、すまぬ」
「でも、旦那が悪いんだよ。水に濡れると『女』になる体質、すっかり忘れてるんだから」
咎める忍に、幸村は差し出された大きめの外套を素直に羽織りながら、むぅ、と頬を膨らませる。
2人の前にいる幸村は、水を被る前より一回りほど小さくなった上に、胸元には本来なら膨らみが現れている。
そう。先程とは違い、幸村の体は現在『女』になっていた。
「忘れてなどおらぬ。慣れてしまっただけだ」
「余計性質が悪いよ。いくら、もう三月ほど経つからって」
「仕方あるまい。慶次殿だってワザとじゃなかっただろう?」
「いんや、ありゃあ絶っ対、ワザとだね」
幸村がこんな体質となった経緯を思い出し、眉間に皺を寄せて、佐助は苦い顔をした

それは、今から3ヵ月前。
躑躅ヶ城に1人の客人が訪れた。
「おっ邪魔しまーすっ」
「おぉ、これは慶次殿!ご無沙汰しておりますっ」
「久しぶり。ゆっきーは今日も元気だね」
可愛いなぁ、といつものように挨拶代わりに抱きつかれ、すかさず佐助が剥がしにかかる。
「毎回毎回、何で来る度旦那に抱きつくかな?」
「いいじゃん、減るもんじゃないし。俺だって幸村と仲良くしたいもんっ」
「いーや、減るね!竜の旦那みたいに、旦那にベタベタしないでくれる?!」
睨み合う2人の間で、幸村は何で政宗殿の名が出るんだ?と内心訝ったものの、このままでは埒があかないので彼らを止めることにした。
「佐助、お客人に対して失礼だぞ。慶次殿も、落ち着いて下され。お館様に用があって参られたのではないのか?」
「あ、そうだった。でも、信玄公じゃなくて幸村に用事なんだけど」
そしてにんまりと笑うと、慶次は懐からある物を取り出してみせた。
「じゃっじゃーん!!」
彼がもったいぶって取りだしたのは、少し大きめの水筒だった。
「何でござるか?」
「めずらしい酒とか?だったら、旦那は酒得意じゃないよ」
「違うよ。中身は水」
蓋を開けて見せた彼の手元を見ると、水筒の中身は色もなければ酒の匂いがするわけでもなく、確かに水だった。
真田主従はあからさまにがっかりした様子を見せる。
「…何だ。水か」
「さっ、旦那。あっちで俺様とおやつにしようか」
「ちょっと!水って言ってもただの水じゃないんだって…って、うわ?!」
追いかけようとしたその時、足元の庭石に躓き、水筒が慶次の手から離れた。


…もうちょっと続きます。

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