2007/11/20 (Tue) あと４日？

うぅ、寒っ。風が冷たくて、関節が痛い今日この頃です；早速我が家にもストーブ＆毛布の恩恵が訪れてます。あ、みなさんも風邪なんて引かないよう、気をつけてくださいね。

さて、本日はいよいよ

７Ｇの５巻発売まで、あと４日…かな

な、ところです。本当は昨日書きたかったんですけどね。

では、続きといってみましょーか。

○フラテイ・義兄弟学園パラレル―その２

　突如、目の前でスパっと斬られたポッキーに、目をぱちくりさせたテイトは恐る恐る顔をあげると、怜悧な美貌の赤い瞳とぶつかった。
金の学章に、一般生徒とは違う意匠の黒の制服。銀色の髪はまるで月夜に舞う雪のようで美しい。今やこの彼のことを知らない生徒は、この学園にはいないだろう。
「久しいな。テイト＝クライン」
「ア、アヤナミ生徒会長……」
やや逃げ腰で、テイトは相手の名前を呼んだ。それを認め、アヤナミは口端に弧を描いた。
「はろー、テイト君っ」
「こんにちは。この間はどうも」
「あ、ヒュウガ先輩に、コナツさんも」
今まさに腰に下げた鞘に刀（本物かどうかは謎）を納める黒髪の青年と、明るい茶色の髪の可愛い青年。だが同じ黒の制服を纏う２人の人間がアヤナミの後ろから出て来たのを見て、テイトは強張った頬を緩めた。

　テイトは、ほんの少し彼が苦手である。その原因は多分色々あるのだろうが（雰囲気が怖いとか生徒会に入れと追い回してくることとか…）、最近ではそうでもなくなった。ただいつも顔が怖いだけであることも知ったし、何かあると時折世話になるし、そのおかげで意外に優しい一面もあることもわかった。会えば挨拶から世間話も偶にはするので慣れた方だ（他生徒から言わせれば、彼らは親しい部類に入るらしい；）。
けれど、最初の印象が消えるはずもなく。出会い頭には必ずあの瞳に緊張してしまう。まぁ、条件反射というわけだ。

「え、と…どうしてここに……」
「テメェ、アヤナミ～っ！！いきなり何しやがるっ」
「いたのか。貴様」
フラウの抗議をあっさりと一言で片付けたアヤナミ。しかも、視線はフラウの方を全く向いてなかったのが、余計に癪に障る。
「いたのか、じゃねぇ！もう少し考えろよなっ」
「我がテイト＝クラインにいらぬ虫がつきそうだったので、退治しようとな」
「え、あの、オレまだ生徒会じゃない…」
「テイトはお前のじゃなくて俺のだし、誰が虫だっ。それに、いきなりヘタレで攻撃すんのはやめろ！！」
「えっ、俺ヘタレなの？！今の、ヒドくない？ねぇ、コナツ」
「そうですね。ヒュウガ先輩はヘタレですが人ですから、フラウ先輩の道具扱い的発言はおかしいですね……って、どうかしました？ヒュウガ先輩」
「……シクシク……フラウはともかく、コナツまで…（泣）」
…泣いているヒュウガはさておき。フラウとアヤナミの舌戦は、続いていた。
同学年の２人の仲は、水と油、犬と猿のように最悪である。学園内でも有名な話だ。特に理由はないらしいが、あまりの仲の悪さに、学校側がわざと彼らを同じクラスにしまいとしたほどらしい。
「大体、何故高等部の貴様が中等部の教室にいるのだ」
「んなの、弟と愛の交流しに来たに決まってんだろ」
「そんなくだらぬことに時間を割くなら、今すぐ教室に帰って人形師（注：カストルのこと）でも構え」
「ンな怖ぇこと、誰がやるかっ」
次々と飛び出る言葉の戦い。しかし、それを他所に残りの２人―テイトとコナツは、テイトが食べるポッキーについて穏やかに話をしていた。
「ポッキーなんて久しぶりに見たなぁ。おいしい？」
「はいっ。すっごく」
「そっか。でも、そういえば何でフラウ先輩がポッキー持ってるの？」
「あ、これ？今日はポッキーの日で、フラウが買ってきてくれたんです」
「いや、そうじゃなくて…どうしてテイト君じゃなくて先輩の手にあるのかと…」
「何だ？知りてーのか、コナツ」
「え、いや、別に…」
嫌な予感がして、言葉を曖昧に濁すコナツに、ちらっとアヤナミを横目で見たフラウはにやりと人の悪い笑みを浮かべた。
「こうやって使うためだぜ」
と言うなり、テイトの口に新たな一本を銜えさせると、自らは反対の方からそれをかじり始め、その勢いでテイトに口付けた。


……その２でした。何が書きたかったって、ポッキーゲームが書きたかったんですっ。あと、アヤ様。
結局、ヒーたんの出番あれだけかよ。お次はその３。最後はやっぱオチが必要でしょうってことで（笑）