鏡幻屋・灯の戯言日記
ここは、灯友星の日々の小言+SSを綴った日記帳です。何かの感想やらサイトと作品の裏話やらを書いてます。拍手レスやらお礼もこっちです。 基本、更新日周辺でしか書かないと思います。
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そういえば、ハロウィンのジェルシール、せっかく買ってもらったのに、貼るの忘れてる;どーしよー。
それはともかく。
突発的にSSを書いてみました。なんかこう、最近のシカナル再熱ブームに押されて、もっと強引なシカさんとかどうよ、と思いまして(笑)
私にしては、めずらしく短いです……多分?
※注意書き※
・4代目ミナトさんと奥様クシナさんがご存命です。3代目は優雅に隠居生活満喫してます。
・イタチ兄さんも里抜けしてません。というか、カノンと一緒にナルトの教育係をやってます。
・九尾は土地神さま。慰霊祭何それ、みたいな感じでお祀りされてますが、4代目の親友でナルトの良き相談役です。
・とある事情から、ナルトは自分が4代目の子供だということをひた隠しにしてます(割とバレバレですけど・笑)。
でもって、小遣い稼ぎに修行も兼ねて、暗部の仕事もやってます。
それでもよろしければ、どうぞ。
★突発ぱられるSS
突然ですが、うずまきナルト(10)。
この度、人生初、愛の告白というものをされました。
―――親友と思っていた、男、から。
「……寝ぼけてるなら、今すぐ帰ることをお勧めする。帰れ。むしろ一回棺桶入って出直してこい」
「相変わらず突発的な出来事に弱ぇなぁ。猫、剥がれてるぜ」
相手に指摘されて気付いた事項に、ナルトは思わず、ちっ、と舌打ちをした。
そう、ここはまだアカデミーの、教室の中なのだ。いくら2人しかいないとはいえ、必死に隠していた本性を誰かに聞かれでもしたら面倒なことになる。
「まぁ、結界張ってあるから、猫剥がれても問題ねぇけど」
「それを先に言えっ、シカマル!!」
思わず怒鳴ってしまったが、シカマルは面白そうに笑うだけだった。
ナルトはもう少し文句を言おうとして、今はそういうことを話しているんじゃなかった、と思い直した。
「で?一体何の冗談だ…ってばよ」
「別に素の口調でいいぜ。疲れるだろ。それに、俺は冗談を言ったつもりはねぇんだけど?」
「…あれのどこが、冗談じゃないってんだ」
性質が悪い、と眉を顰めるナルトに、シカマルは低く笑った。
「これでも、真面目に言ってんだ。ナルト、もう一回言ってやろうか」
シカマルの笑みに反射的に逃げようとしたナルトの腕を捕まえて、彼を腕の中に閉じ込める。
そして、つい、と耳元に唇を寄せて、低く囁いた。
「俺は、お前が好きだ。結婚しろ」
「耳元で喋んな!ってか無理っ」
真っ赤になった顔にうっすら涙まで浮かべたナルトは、顔をシカマルからそむけた。
「大体、結婚ってなんだよっ。オレ、お前と付き合ってねぇし!」
「今から付き合えば、問題ない」
「~っ……じ、じゃあ、オレもお前も男でまだ子供だろっ」
「じゃあって何だよ。年齢はあと少し待てば解決するし、第一、男同士じゃ恋愛しちゃいけねぇ、なんて法律はないぜ」
次々と逃げ道を探すが、さすがはシカマルというべきか、すぐに論破されてしまう。ナルトは口を金魚のように何度か開閉していたが、やがて、泣きそうな声で呟いた。
「シカ。お前、オレの友達じゃないのかよ」
「お前と友達だけの関係に満足できなくなったんだ。悪いかよ」
妙に堂々と言い切られ、ナルトはこれ以上、物を言うことができなくなった。
疲れてぐったりした彼を、シカマルはきゅっと抱き締める。
「諦めろ。大体、そんなに嫌がることか?俺といたら、お前にとってもお得度満載だと思うぞ」
「お前ってそんなキャラだっけ?まぁ、いーけど。どれほどお得か、言ってみろよ」
ぽんぽん、と宥めるように背を撫でる彼は、空いた片手で指折り数え出した。
「まず、ウチの蔵書が読めるようになる」
「奈良家の秘伝書?!…いやいやっオレ騙されるな」
「人聞き悪ぃなぁ。その2。すげー癪だが、ウチのおふくろの料理が毎日食べられる」
「ヨシノさんの手料理…っ。うぅっ」
「おふくろはお前のこと、本当の子供にしてぇ、ってずっと言ってるしな。次、その3。俺、マッサージは割と上手いぜ」
「……それは、別にどっちでもいいような」
「嘘つけ。読書と書類仕事で肩ガチガチのくせして」
シカマルの指摘に、ナルトは言葉に詰まった。読書はともかく書類仕事など、暗部の時でない限りしないというのに。
(一体どこまで、バレてんだ?)
「あと、その4」
冷や汗をかくナルトを余所に、シカマルは言葉を進める。
ふと、彼は一旦言葉を切った。
そして、どこからともなく飛んできたクナイを、シカマルは叩き落としてみせた。
「こういうお前の『事情』ってやつから、お前を解放してやれるけど」
ぐぇっ、と蛙の潰れるような声が結界の中に一度木霊し、消えた。
「い、今の、何やったんだ?」
「死んでねーって。大体あれって、お前の親父さん…4代目の部下だろ。大丈夫だって。結界内へ攻撃を仕掛けると、雷撃が行くように設定してあっただけなんだよ」
まさか物理攻撃が来るとは思ってなかったが、と彼は簡単に言いのけた。
だが、ナルトは知っている。
自分の父親が息子を見張らせるために付ける部下は、全員が特別上忍か上忍ばかりだ。
その攻撃を、一介のアカデミー生がはじいた挙句、撃退してしまった事実に、ナルトは唖然とした。
(こいつ、いつの間にこんな力を…?ってか、これだけ動けるなら、戦力としては十分…)
そして、そんな彼を畳みかけるように、シカマルは言った。
「んで最大のお得は、何て言ったって、『俺』が手に入るってことだな」
その瞬間、ナルトに稲妻が落ちたような衝撃が走った。
「シカマルの、頭脳も…?!」
「当たり前だろ。お前を貰うんだから、俺をお前にやるのは至極当然じゃねぇか」
甘い言葉が、ナルトの頭の中をぐるぐる回る。
シカマルのことは嫌いじゃない。むしろ、友人としてはこれとないくらい好きだ。
彼の知能も、正直言えば忙しい暗部の、参謀として迎え入れたいくらい魅力的なもの。
だが、倫理観から認めたくない。誘惑に負けないよう、必死で首を振っていると、シカマルの顔が近付いてきた。
「認めちまえ。俺が欲しい…って、な」
耳に息を吹き込むように囁かれて、ナルトは硬直した。唇が触れる感触に、顔が熱くなり、心臓が破裂しそうなくらい大きな音を立てて早いリズムを刻む。
その様子を見たシカマルは、ややあって、
「まぁ、返事は今じゃなくていいぜ」
「え…?いいのか?」
「あぁ。じっくり考えてくれていいんだが、多分時間はかからねぇだろうな」
意味ありげな、今の言葉の意味がわからず首を傾げた瞬間、ナルトはぐいと引き寄せられた。
「俺は気が短い方でな。だから、待たねぇってことだ」
「………え」
「お前を、完全に落としてやる。覚悟しとけ」
返事は「はい」か「イエス」以外は受け取らねぇ、と不敵に笑うシカマルに、ナルトは一瞬くらりと眩暈を起こした。
しかし、俺様配分のシカマルって、書いてると結構楽しいかもっ。
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